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2011/12/26

#005 COLNAGO MASTER PIU

Sレコ仕様のCOLNAGO MASTER PIU。



この一年ほとんどロードバイクに振れることが出来なかったけど、購入したまま放ったらかしになっていたCOLNAGOのMASTER PIUというクロモリフレームをとうとう組んだ。フレームは1988年頃のモノのようで、コンポーネントも含めたビンテージクロモリが1台どうしても欲しくて買ったものだった。
「PIU」という名前が付いてることで、他のMASTERモデルと何が違うのかが良くわからないところが残念なのだけど、ジルコデザインの潰し入ったチューブで組まれている点は他のMASTERと同じ。
塗装が変わっていて、ラメ入りの黒地にシャンパンゴールドのロゴが入っている。COLNAGOは同じモデルでも塗装のバリエーションが飛び抜けて多くて、見たことないような塗装のものがいろんなところで見れるからから面白い。大概は派手でなかなか手がでないけども、こういう趣向がちょっと変わったものがあったりする。ちなみに同じカラーリングのフレームはネット上でもまだ1台しか見たこと無い。
フレーム状態としては一部塗装が剥げていたり、若干の錆がある以外は、クローム塗装の状態もそこそこ悪くなく、ベースのダークなカラーに助けられて汚れもほとんど目立たない。全体的にいい状態で満足出来るレベルだった。
ただ、輸送中にエンドに何かしらの加重が掛かったようで、曲がってしまっていたこと以外は。
(そのことは機会があれば、どこかで投稿したい。)

コンポは、カンパニョーロのスーパーレコード。フレームの年代的に言えば当然コルサレコードで組むのが妥当なのだと分かってはいたのだけど、その時、Sレコのデザインが好きだったことで決めてしまった。(今はCレコのコンポも1セット持っている。)
あとはビンテージバイクに惹かれるようになって色々昔のレースに想いを巡らしていると、昔のレースコンポがどういう作りというか、どの程度の機能を持っていたのか興味が湧いていたため古さも多少重要だった。
大半はいわゆるSレコのパーツだけども、チェーンリングはコルナゴのロゴが入ったゴシック調のゴツいデザインのモノを使用。ここまで主張しなくてもと思うけど、コルナゴのフレームでしか付けられないということもあって、これを選択。
歯数は52/42というコンパクト全盛期の今からすると考えられないようなバカデカイチェーンリング。
PCDが144mmとそもそものクランクサイズが大きいので物理的にコンパクト化できないので仕方ないけれど、ちょっと乗るのに覚悟がいる。
Sレコも大別すれば、初期/後期と色々あるみたいだけども、そこはまだ勉強中であまり良くわかっていないのであしからず。

ステムはチネリのピノキオ(90mm?)、ハンドルもチネリのハンドル、これに関しては残念ながらモデル名が良くわからない。
スレッドステムは10本ぐらい持っているのだけど、その中からオーディションして、クロームの仕上げがフロントフォークのクロームと合うということで採用。ピノキオというのは愛称で、見た目通りヘッド部分に赤いボルトが付いているからとのこと。




シートポストもカンパSレコで、これも結構デコラティブでクラシックな形状。デザイン的には優れているが、縦に溝が入っているのは、軽量化のためなのか、剛性を出すためなのかは不明。素材はアルミ。

サドルはSELLA SAN MARCOの復刻コンコールのブラック。ロールスとかレーザーとかいくつかあるクラシックサドルの中で最も自分のお尻の形に合いそうだと予想して採用。サドルバックがカールして競り上がってるところが特徴的で、有機的な形状がとても美しいサドルだ。
見た目の丸さと違ってサドル自体は表面的なクッション性がほとんどなく結構硬いが、身体との接地面積が広いため硬さも気にならない。
(サドルに関しては別の機会に記事にしようと思っているのだけど、思いのほか良くて驚いた。嬉しい発見。)









ペダルだけは良いものが見つからず、MKSのシルバーのペダルが付いている。ここはトゥークリップ含めてそのうちバージョンアップさせるつもりなので、とりあえず気にしない。
ペダルは消耗品だから良いものが残っていないのか、数が少ない上、金額もかなり高価で困る。状態が良いと2〜3万円ぐらいするからなかなか手が出ない。
お洒落は足下からということあり、妥協せずいい出物を気長に探すしか無い。


ブレーキもSレコだけど、パッドだけはカンパから出ているビンテージコンポ用の新しいパッドに交換。ブレーキの効きは、走行の上で一番生き死に関わる部分なので迷わず交換した。それにしてもカンパはいまだに30、40年も前のコンポ用のブレーキパッドを作っているからアフターケアの深さに恐れ入る。
ただ、高い。
実際の効きは、古く硬くなったパッドに比べたらかなりいいが、今のブレーキアーチ&パッドとは比較対象にすらならないくらい別物。あとはフィジカルとテクニックで何とかするしかないと覚悟する以外どうしようも無い。



ホイールはMAVICのOR10(通称オロ10)というシャンパンゴールドのチューブラーリム(32H)に、Sレコのハブ、スポークはSAPIMでこれだけ現代パーツを使用。フレームのゴールドロゴに合わせてチョイスしたビンテージリムだけど、もちろん手組で、パッと見はピンテージ感のあるホイール。
しかしSAPIMのスポークのおかげで、軽量で丈夫で信頼性のある仕上がりなっていて、オロの重量も380g前後と、今のWOリムに比べても軽量だということもあって意外と軽い。
スプロケットの重さがあるので、後輪は結局は重くなってしまうけど。)
昔のハブということもあって回転性も期待していなかったけれど、今のベアリングと比べても不満無く良く回るので驚く。手組で組んでくれた方が、良くメンテナンスして組んでくれたことも影響していると思う。腕の良さに感謝。
タイヤはサイドケーシングがゴールドで見た目的に採用したヴィットリアのラリーなので、スゴくいいタイヤではないので、衝撃吸収性もたいして良くはないかもしれないけれど、しっかりしたタイヤで信頼出来るし、街乗りで走るには合ってると思う。
ホイールと合わせた乗り心地は軽快でとてもいい。カラダが大きく体重がある僕が乗っても、腰くだけるような感触もないし、坂でダンシングしてフロントに重量掛けても問題ない。
美しいだけでなく機能的に見ても何も問題がなくて本当に素晴らしい。


スプロケはREGINAのAMERICA 1992の13/23の7枚仕様で、こちらも平地番長的な歯数。重量は流石の重さだけれど、ボスフリーのスプロケの中では軽量な部類に入るそう。
ここも勉強不足で残念ながら詳しくはわからないけど、デットストックだったこともあり、使用に問題は全く無し。









時間が無くなってきたので、急ぎ足で紹介したけれど、簡単な仕様はこんな感じ。フレームを一から組んで見てみて思うのは、ビンテージバイクには、今のカーボンバイクには無い何とも言えない味わいがあっていい。今のカーボンの流線的なデザインも好きだけども、細いクロモリのフレームとパーツからは当時最先端の知恵やデザインが施されているので、時間が経った今眺めても全く色褪せない別の魅力がある。いい歳した大人がビンテージクロモリの世界に引き込まれる気持ちが良くわかった。乗って良し、眺めて良し。クロモリ眺めるだけで酒が進むと回りから言われていたが、その気持ちもわかった。本当にとてもいい。

ちなみに、「乗って良し」のこのフレームのインプレはこの次の機会に。初のクロモリライドはとても衝撃的だったので必ず記事にしたいと思う。
ここまでご拝読ありがとうございます。





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